逆張りの話
人がやっていることに関して魅力を感じなくなる。
趣味であったり好きなものに関しては基本ミーハーな私だが、その根本には共有しやすさによる合理性が主である。
話をしたり聞いたりする以上、相手や自分が理解できないことに対してストレスを感じるから、「知っている前提」を作っておきたい。
それとは逆に人とは違う自分を作り上げたい欲がある。自分をより魅力的に映し出すテクニックのように思えるからである。
人の言っていることに理解を示し、一方ではマニアックなことを知っているという非常に安易なものを知性があると勘違いさせることで、奥行きのある人間に見せる狙いがある。
「逆張り」というのはそう言ったものに対するひとつの武器になり得ると考える。
人となり以外にもそう言ったテクニックは重要であると思う。
大学時代にある教授から出た言葉が印象的で今でも思い出す。
「最後尾を歩いている者は振り返ってみると自身が先頭になる。」
この言葉を聞いた時じわりじわりと脳に入っていくような感じがした。今までの人生を振り返って、後方を歩いていた自分が振り返って先頭を歩くことをしていたらという場面が幾度となくあったなと思った。
勉強ができない自分に世間体という概念でコントロールしていた時に他の道を探していたら。外見のコンプレックスを正面から受け止め、ストレスに感じていた時にそれを生かすとこを考えれたら。
そんなことが頭を駆け巡った。
以来逆張りを意識的にするように心がけている。後方からの加速が苦手ならば、諦めて他の道を行くしかない。よりクレバーに考えて自分自身を先頭集団に持っていくことに神経を使った。
逆張りとはいうものの完全に投資のような正反対を意味するものではなく。ここで私が意識しているのは、少数派にかけることである。単純に利益に繋がることが最大の理由だが心持ちもよくなる。ストレスに感じさせない割り切りの方法としてもよく使う。
単純な利益として考えると逆張りによる先頭に立つ行為は先行者メリットにもつながり、その市場が大きくなればなるほど利益は大きくなる。そんなことを商売や人間関係に当てはめて今後も生きていきたいと思う。
弱者なりの知恵を発揮していきたい。