籠の中のジョニー

若輩者のプロフィールのような文章

学生時代のバイトの話

仕事を心から楽しいと思ったことがないかもしれない。

 

最近始めた仕事がほとんどファーストキャリアに近い。そのため社会人はこんな感じかといい方にも悪い方にも捉えている自分がいる。

 

社会人になる前は学生時代のアルバイトくらいしか給料をもらえることがなかった。大学入学と同時に始めたバイトは飲食チェーン店だった。基本的に年上の方ばかりで素直に言うことを聞いていれば仕事が終わっているような感覚でバイトをしていたので、今思うとあまりキツい思いをしていなかったと感じる。ただ店長からの風当たりは強く、体育会系なノリで色々言ってきたことは覚えている。基本的に辞めることに対しても面倒だと思う傾向があるから、大学通してそこに通うと思っていたが、2年くらい働いた時に、サークルの行事との兼ね合いで休みを取る時に揉めた。

それまでの風当たりの強かった言動などを思い出してやめちまおうと思い店長より上の人に連絡してその日に退職を申し込んだ。

流石に次の日には店長もいないこともあって出勤したが、それを機に決まってたシフトも無視して退職した。

 

それまでの人生で組織や上司に対して反抗など企てたことのなかった自分が初めて「バイトをとぶ」という体験をして、不謹慎ながら気持ちが高揚した。

顔色を伺って問題を起こさないようにひっそりと歩んでいく人生観が少し変わった気がして嬉しくなった。

大した理由ではないが、なにかクーデターを起こした英雄に自分自身を重ね合わせた。

 

ある人にとってはバイト辞めることになんて日常茶飯事かもしれないが、曰く付きの物件に文句言いながら住み続ける側の人間にはそんなことでさえも人生が変わる瞬間なのである。

 

今の仕事をしているとそんな学生時代のことを思い出す。それからというもののサークルの運営側に回って事務作業の統率をとったり、大人の方との対応や交渉にあたるまでを積極的に行えた頃の自分を思い出しては、もっと活躍できる場所があるのではないかと思う。

 

もちろん入ったばっかりの会社で右も左もわからないのかどうかもわからない状態で判断するには早すぎるかもしれないが、少なくとも今の段階では魅力があまりにも少ない。

 

こんな状態を抜け出すチャンスや良いタイミングを虎視眈々と狙って、あの時の自分を思い出しては未来の自分を想像するようにしている。