籠の中のジョニー

若輩者のプロフィールのような文章

常に太っている話

私の最大のコンプレックスであるのは肥満であることである。完全に幼稚園児の頃からずっと肥満を引きずっている。今では太っていることに関してあまり気にしなくなっていったが、幼少期の私は当然割り切ることができなかった。

 


幼稚園に通ってた頃に担任の先生から、「ジョニーくんって体重30キロもあるんだね」と言われたことに対して、「なぜ知っているのか」「言う必要があるのか」といろんなことが信じられなくなった。

今考えてみると30キロもある幼稚園児が異常であり、母親が話のネタとして言っただろうとは思うが、当時の記憶があまり残ってない私自身の数少ない幼稚園のエピソードとして深く残っている。

 


小学校に入っても順調に太っていった私に対して、周りからは時々心無い言葉をかけるクラスメイトがいたものの、深く傷つくことはなかった。それよりも、小4の時から始めた少年野球での立ち位置に困る機会が多々あった。太っているだけではなくて運動神経もいい方ではなかったため、地元で少し有名な強いチームにレギュラーで出場することはなかった。「太っているから野球が上手くならない」と実際は野球みたいなスポーツは、太っていてもできる要素が他のスポーツに比べて大きいのにもかかわらず思い込んでいた。

 


中学に入っても野球を続けたが、一向に上手くなる兆しがなく、ただ友達と楽しく野球をやっていたようにしか見えなかったかもしれない。3校の小学校から来るのに加え、周りに比べて少しあれている中学校であったため、小学生の時にもあった心無い言葉が多くなり、自分自身に自信を持てなくなったのもこの時期だと今では思う。

太っていることで自信をなくしてしまったのである。

 


高校に入るとしばらく新しい友達はできなかった。心を開くことをしなくなった。「自分なんかと話しても」と思うことが多々あった。しかし私の通っていた高校はそんな冷たいところではなかった。

決してイケイケとは言えないが、クラスメイトは私に話しかけてくれた。少しずつ話しかけられたことに答える日々か続き、少しずつ心を開いていき、部活にも入る頃には人並みの自信を取り戻していた。

 


大学に入る頃にも同じように人一倍探って、人見知りして、馴染んでいく。そんな習性が染み付いていったことに関しては、よっぽどのことがない限り治らないだろうとは思う。

しかし太っていることで無くした自信については、今も時々顔を出すことがあるがなくなったといってもいいだろう。